構造材が家の寿命
2012-05-21更新
構造材が家の寿命
「家に対するお金のかけ方がまちがっているのではないか」と、私が家を建てるたびに感 じたのは、本来、榊造体にかけるべきお金を、短期間のうちに使い捨てになるソフトにか ける風潮が、いままでの家づくりにおいてはあまりにも強かったからです。 これからの家づくりは、ソフトよりも構造体に重きを置くべきである、と私は長年住宅 建築に携わってきて痛切に感じます。そのためには、家を注文し建てる施主の方々に、こ れまでのソフト重視からハード重視へと発想を転換していただくことがなによりも必要で じつは、金銭的にもハード重視の家づくりのほうがずっと得をします。しっかりとした構造体の家を建てれば、家の耐用年数はそれだけ伸びます。法隆寺の大伽藍はヒノキの木 造建築ですが、築後一三○○年を経過した今日でもなお丈夫に立ちつくしています。法隆 寺を支える木は、その山での生え方から日の当たり方まで一本一本と吟味され、それが木 組みされて構造体をなしています。法隆寺が建立された飛鳥時代と現在とでは、家づくり の部材はもちろん大きく異なりますが、構造材が家の寿命に決定的な影響を及ぼす点では いまでも同じです。